【心理学】雰囲気の悪い職場は不正が横行する!?|失敗の心理学 / 失敗の報告数が少ないとダメ!?

【心理学】雰囲気の悪い職場は不正が横行する!?|失敗の心理学 / 失敗の報告数が少ないとダメ!?
罰の必要性
罰を与えることで他人を変えられるか?
突然ですが、皆さんは、他人が何かを失敗した時にどのような反応をしますか?
『ミスの再発がないように指導』をしますか?それとも『罰を与える』ことで再発を防ごうとしますか?
前者の考えなら問題ないのですが、後者である場合には『罰は人間の行動を正す』という認識を改めなければなりません。
なぜならば、人は『失敗をしたら懲罰が与えられる』という環境の元では『不正を隠そうとする』からです。
今回は、『罰を与えることで帰って職場内での不正が増える』ということをテーマにお話ししていきたいと思います。
罰がもたらす悪影響
『失敗→懲罰』の場合には『失敗が隠される』
それでは早速、なぜ懲罰が不正を促すのかということに関して説明をしたいと思います。
先ほども少しだけ説明しましたが、『失敗をしたら懲罰が与えれる』という、失敗に対して厳しい環境で働いていると人間は『罰を逃れるために失敗を隠す』ようになります。
失敗を報告した結果、上司に叱咜されペナルティが課せられることがわかっていたら『なんとか誤魔化せないかな?』と考えてしまいますよね?恐らくですが、『隠し通せるものなら隠し通してしまおう』と考える人も結構いると思います。
このように『失敗=処罰』という風潮の組織では失敗が隠されるようになります。その結果、小さな失敗が積み重なり大きな問題に発展してしまいます。
失敗報告は多い方がいい?
皆さんに質問なのですが、『失敗報告が多い組織』と『失敗報告が少ない組織』の二つではどちらの方がより優れた職場だと思いますか?
大抵の人は『失敗報告が少ない』の方が優秀だと考えるはずです。失敗報告が少ない方が失敗の数が少ないから優秀だと考えるからです。
しかし、必ずしもそれが正しいとは限りません。
なぜならば、『失敗報告が少ない組織』が個人が失敗を報告できるような雰囲気ではなく、失敗が隠されている可能性があり、
逆に『失敗報告が多い組織』の方が失敗を報告しやすい雰囲気であり失敗に対して肯定的な考えを持っているという可能性があるからです。
そのような場合においては『失敗報告が少ない組織』の方が大きな失敗が生じる可能性があるだけでなく組織内の雰囲気が良いと考えることができ『失敗報告が少ない組織』よりも総合的に優秀であると考えることができます。
失敗に対する認識を改める
失敗に対してプラスのイメージを共有する
組織において、『失敗=処罰』という風潮は失敗の隠蔽につながるというのは先ほど説明した通りですがその風潮をそのままにしておくのは大変マズイです。すぐに改善する必要があります。
具体的な改善案としては『失敗を肯定的に捉える』という認識を組織の中で共有することです。
例えば、
- 失敗を犯した人にその失敗の『再発防止のための改善案』を考えさせて効果があれば表彰する
- 失敗をした人に対して適切な指導をした後メンタルケアを徹底する。
- 失敗を犯したのち1日以内に報告したらペナルティなどは一切無しとする。
などの改善案を行うと失敗に退位して前向きな認識を持つことができて良い職場を作ることができると考えられます。
今回のまとめ
失敗を報告しやすい環境を構築しよう
今回お話しした内容は、失敗をした人に対して罰を与えることに意味はあるのか、『失敗報告が多い職場』と『失敗報告が少ない職場』とではどちらの方が良い職場と言えるのか
?ということに関してでしたね。
今回の内容を踏まえて結論を出すとすると、
- 失敗に対して何振り構わず罰を与えることは『失敗の報告数』が少なくなり職場内の本質的な問題が表面化しずらくなる
- 『失敗の報告数』が必ずしもその組織の優秀さを図る物差しとはなりえない
ということになります。失敗を犯した人が自分のミスを報告しやすい組織にすることで結果として『雰囲気のいいオープンな職場』となり生産性が向上し良い組織になっていくと考えられます。
今一度罰に対する考え方や対処法ほうを見つめ直してみるのもいいかもしれませんね。
今回の内容は以上です。ありがとうございました。