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【読書】『バカの研究』という本を読んだので紹介します。/ SNSにおけるバカ

【読書】『バカの研究』という本を読んだので紹介します。

『バカの研究』を読みましたよ。というお話し

なぜ人間はバカなことをするのか

どうも皆さんこんにちはSHIZUYAです!今回は『バカの研究』という素晴らしい本を読んんだので紹介したいと思います!!

皆さんは、『バカ』とはなんだと思いますか?

『意味不明な発言をする人』や『SNS上で不謹慎な動画を投稿して炎上する人』、『よく勘違いして失敗する人』など様々な人間を皆さんは思い浮かべると思いますがいかがでしょうか?

ちなみに私は、自身がバカなので他人をバカだと思うことはあまりないのですが『自分の自尊心を保ちたいがために他人を中傷して自らを安心させる人間』のことはバカだと思います(私の元上司がまさにこれ)。

とまぁ、「バカの定義」というのは人それぞれだと思うのですが今回紹介する本である『「バカ」の研究』でという本では、世界的に有名で権威のある心理学者が集結して『バカとはなんぞや?』を語ってくれれています。

こんなに『バカ』という単語が出てる本は多分他には無いでしょう。

まぁ、そんなことは置いておいて本の紹介に移っていきましょう!!

バカの研究

「バカ」の研究

書籍の内容の紹介

『「バカ」の研究』とはどんな本なのか?

それでは、次にこの本がどのような内容なのかを簡単に紹介していきたいと思います。

以下は、出版社ある亜紀書房様の販売サイトより引用した商品説明です。

フランスで8万部のベストセラー! 世界20カ国で翻訳決定!

職場で、家庭で、社会で、ネットで、人はなぜバカなことをするのか?
ダニエル・カーネマン、ダン・アリエリー、アントニオ・ダマシオ、ジャン゠クロード・カリエールなど、世界の知性が結集し、頭脳を駆使して「バカ」という謎に迫る!?

「バカはなぜ自分を賢いと思いこむのか」
「感情的な人間はバカなのか」
「バカみたいに食べすぎてしまうのはどうして? 」
「マスコミの情報操作に釣られるバカ」
「民主主義は合理性で成り立っているのか」etc…

行動経済学、認知心理学、情報科学、哲学、人類学ほか、多角的な視点から、人間のバカげた行動を徹底解析!

引用元:https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=956

上記に説明を読んだらわかるとおり、私たちがよく思うあらゆる「なぜあんバカな行動をしたのか?」という疑問について世界最高峰の頭脳をもつ人たちが自身の研究テーマにそって解説してくれています。

とても興味深い内容ばかりですよ。

書籍全体の構成

では、次に書籍全体の構成を見ていくことにしましょうか。

以下は章のタイトルで、括弧内の文章はは私自身が内容をふまて考えた2次的なキャッチコピーです。

書籍全体の構成

  1. バカについての科学研究(心理学で見る「バカ」)
  2. 知性が高いバカ(「高知能バカ」二つの知能で説明される)
  3. 迷信や陰謀を信じるバカ(批判的思考の重要性)
  4. バカの理論(バカが考えていること)
  5. 人間は決して合理的な生き物ではない(認知機能節約に伴う非合理)
  6. 認知バイアスとバカ(思考の「傾向」と向き合う)
  7. 二とおりのスピードで思考する(2つの思考システム)
  8. なぜ人間は偶然の一致に意味を見いだそうとするのか(一部が欠落した情報の穴埋め)
  9. バカのことば(真実を言い表せない単語の多様)
  10. 感情的な人間はバカなのか?(感情と理性の複雑性)
  11. バカとナルシシズム(ナルシストの分類と行動特徴)
  12. フェイクニュースを作っているのはメディア自身だ(人の目を引くために…。)
  13. SNSにおけるバカ(罵詈雑言に快感あ覚えるバカども)
  14. インターネットのせいで人間はバカになる? (失われつつある「3つの美徳」)
  15. バカとポスト真実(ウンコな議論をするバカ)
  16. バカげた決定を回避するには? (非常時に正しい意思決定をするために)
  17. なぜバカみたいに食べすぎてしまうのか?(目の前の小さな利益と、未来の大きな利益)
  18. 動物に対してバカなことをする人間(人間と動物の奇妙な関係)
  19. 子どもとバカ(子どもを取り巻く馬鹿なバカ)
  20. 夢とバカの関係(寝ている間に起きていること)
  21. バカは自分を賢いと思いこむ(自分のバカさに気付けなバカ)
  22. バカなことをした自分を許す(自己受容の重要性)
  23. 知識人とバカ(専門性でバカを隠す)

以上が、本の構成となっています。『偶然の一致』、『感情』、『SNS』などなかなか興味深いキーワードがたくさんありますが『バカ』と一体どのような関係があるのでしょうか?

気になる人は、ぜひどっかの販売サイトやら書店やらで買ってみてください!!

個人的おもしろポイント!!

フランソワ・ジョスト:SNSにおけるバカ

本全体の構造をさらっと解説しましたがいかがでしたか?どれをとっても本当に面白そうでしょう?

私がこの本を読んでいるときは終始ワクワクしながら読み進めていました。本当は本の内容を全てを紹介したいのですが、それは流石にまずいので『私が一番面白い!!』と感じた章を一つ紹介させていただきたいと思います。

フランソワ・ジョスト氏の『SNSにおけるバカ』というタイトルの章です!

フランソワ・ジョスト氏とはどんな人?

さて、この章を執筆したフランソワ・ジョスト氏は一体どのような人なのでしょうか?
僭越ながら紹介していきたいと思います!!

フランソワ・ジョスト氏について

パリ第3大学名誉教授、メディア映像音響研究センター創設者・名誉会長。著書には『デジタル時代の行動における悪意』(2019)、『平凡崇拝』(2021)、『ロフト帝国』(2002年)などがある(いずれも未翻訳)。

ジャン=フランソワ•マルミオン(編). 田中裕子() (2020). 「バカ」の研究pp.179. 亜紀書房

SNSはネット上で悪意を表明するのを可能にする条件

この章では主に『SNS上における「知性に欠けるバカ」』について語られています。

この章の著者であるフランソワ・ジョスト氏はSNSのことを『悪意の先験的条件(SNSはネット上で悪意を表明するのを可能にする条件)』と表しており、

悪意の先験的条件としてのSNSには『生活のスペクタクル化』、『何でも裁きたがる傾向』『有名になりたいという欲求』の3つの特徴があるとしています。

これらの内容は私自身も読んでいて理解するのが難しかったのですが、私なりの解釈で紹介していくこととします。

生活のスペクタクル化

『生活のスペクタクル化』というのは『自分のイメージ(スペクタクル)を他者と共有すること』を指します、例えばYouTubeでのチャレンジ動画は『チャレンジをしている自分』というイメージ(スペクタクル)不特定多数の人間に向けて発信していますよね。

このような傾向が私たちの生活に浸透することを『生活のスペクタクル化』と私は認識しました。

このスペクタクル化が以下の2つの条件を引き起こしてしまうのです。

何でも裁きたがる傾向

2つ目の『なんでも裁きたがる傾向』とはまさに他人を誹謗中傷したり、罵詈雑言を浴びせることに快感を覚えることですね。

『他人に罵詈雑言を浴びせることに快感を覚える傾向なんてない!』と考える人もいるかもしれませんが、これは『当事者と傍観者の完全なる分離』によって生じるものみたいです。

例を挙げるのならば、『バラエティ番組でお笑い芸人が「ハプニングによって痛い思いをした場合」、怪我をした芸人にとっては痛く辛い経験であるが、傍観者である視聴者は面白かしく笑い転げる』などが当事者と傍観者の完全なる分離の例ですね。

そして、『バカな人間』は困ったことに傍観者という立場に立っていることをいいことに『他人を誹謗中傷したり、罵詈雑言を浴びせることが大好き』みたいです。

日本でもありましたよね。テラ○○○スという某番組内で『登場人物が少々不適切(と思われるよう)な行動をしただけで『○ネ』だの『性格悪い』だの浴びせて死に追い込んだ』という事件が…。

これが、知性のない人間によって引き起こされる悲劇の例です。

有名になりたいという欲求

3つ目の『有名になりたいという欲求』は文字通り『有名になりたい』という欲求のことですね。

インターネットの普及によりYouTubeやInstagramといったサービスが登場したことにより『誰でも有名人になれる時代』が訪れました。

それ自体は何の問題はないのですが、人の目を引くために『危険なチャレンジ』に挑戦する人間も少なからず存在しており、無謀なチャレンジをして大怪我をしたり死亡したりする人間が増えてきました。

そして、日本においても「コンビニのおでんを素手で突く」、「会計前に商品を食べる」などを行う俗にいう『迷惑系YouTuber』の存在が確認されていますよね。

このように『有名になるために命を危険に晒す』、『他人に多大な迷惑をかける』という行為は「知性の欠如」でありバカそのものであると考えられます。

つまり「SNS」におけるバカとは?

さて、駆け足気味ではございましたが『悪意の先験的条件』を3つ紹介させていただきました。

一応申し上げておきますと、上記の内容は、本で書かれている内容を私なりに噛み砕き、日本で起きた事例など織り交ぜて語った内容です。

なので、実際に本を読んでみると『まったく本の内容と違うじゃん!!』と感じる方もいらっしゃるかもしれません(多分大丈夫だとは思いますが…)。その際はコメントで教えていていただけると嬉しいです。

まぁ、そんなことはさておきこの章の内容を私なりにまとめますとバカとは

  • 傍観者であることいいことに他人を誹謗中傷する
  • 有名になるために知性に欠ける行動をする

以上の二つの特性を持つ人間であると私は解釈しました。

いやぁ、読んでいるときは『理解したつもり』で読み進められるのですがいざ解説しようとすると本当に難しい…。

最後に

この本をお勧めできる人

さて、最後にこの本をお勧めできる人の特徴を紹介してこの記事を終了したいと思います。

この本をお勧めできる人は以下の通りです!!

この本を読むべき人の特徴
  • 人間はなぜバカなのかを知りたい人
  • 身の回りのバカについて理解したい人
  • 自分を「バカ」と疑っている人
  • 自分ことを賢いと思っているバカ
  • 人間に対して新しい視点を持ちたい人

マジでこの本面白い

さて、今回は『「バカ」の研究』という本を紹介させていただきましたがいかがでしたか

私の拙い説明で本の魅力を伝えることができているのかがとても不安なところではありますが、私がこの本を本当に面白いと思っていることは伝わったのではないかと思います(なんか文章のテンション高いですしね)。

『バカ』とはいったい何なのか?『バカ』な人間の特徴は?という問いに専門家たちが本気で答えてくれていて、本当にエキサイティングな本でした。

これからも、繰り返し何度も読んで「自分のバカさ」と向き合うと同時に「知性を持たないバカ」にならないように気をつけていきたいと思います。

(今回の内容は以上です。ありがとうございました。)

引用文献

亜紀書房(https://www.akishobo.com/book/detail.html?id=956)

ジャン=フランソワ•マルミオン(編). 田中裕子() (2020). 「バカ」の研究pp.179. 亜紀書房

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