心理学・雑学

【心理学】人間関係のもつれを引き起こす『自尊心』について/他人を見下して自分を肯定する人間

【心理学】人間関係のもつれを引き起こす『自尊心』について/他人を見下して自分を肯定する人間

人間は他者を見下して自尊心を得る

自尊心を保つために

どうも皆さんご御機嫌よう!!今回の記事は人間関係に関する内容の記事ですよ!!

世の中の人間の誰も日々こなしている人間関係ですが、たった少しのきっかけで大きな問題に発展してしまういます。今回は、そんな人間関係の問題を『自尊心』という観点から考えていきたいと思います!!

私たち人間は自分自身のことを肯定したい生き物です。

『自分は他人より優れている』、『自分は大きな失敗は多分しない』などのように本来の自分の能力よりも多少過大評価しています。そして時には自分が優れているかのように世界を見ようとします。

その結果、周りの評価を下げて相対的に自分の評価を高めようとします。

今回は、このように『他者を見下して自分の価値を保つ』人間の性質についてお話ししたいと思います。

私はあの人よりはマシ

先ほどにも紹介した通り、人間は自分のことを優れた人間だと思いたがる生物です。

ですが、決して『自分は優秀だ』、『自分は天才だ』などのように自分に特別な才能があると勘違いするわけではなく、『まぁ、少なくともあの人よりも自分はマシだよね』みたいな感じで、自分よりも能力的に下の人間と自分を比べて自分の評価を保とうとします。こうすることにより、私たちは自分の自尊心を保つことができるのです。

そのように考えないと『自分のことを価値のない人間』だと考えてしまって精神的に追いこまれてしまうのです。

自分の脅威となる人間は遠ざける

他人が自分より優れていることを認めたくない

自分のことを肯定したいという人間の本能は対人場面において問題を引き起こす可能性もあります。

例えば、『パワーのある野球選手』がいるとします。その選手は他のどの選手よりも力が強くホームランの数もリーグトップです。

しかし、同じチームの力自慢のチームメイトからは

  • 『あいつは力があるけど足は俺の方が早い』
  • 『ホームランの数はすごいけどあいつは普段他人を見下しており、自惚れすぎている』

などのように、ある分野で自分が適わないと思った時に自分が優れている(と自分では思っている)他の分野で比較をして自尊心を保とうとします。

上記の例では『自分の野球選としての自尊心』を保つために『他人の自分と比べて劣るところ』を探し出して比較していますね。

そして、二つ目の例では『他人の人格』を否定して『あいつは人間性が低劣だ』と思い込むことによって自分の人格を肯定しようとします。

このようにして、人間は『自分よりも優れた能力を持つ人間』に対してその人の『自分よりも劣る(と思っている)』事柄を比較して自分の自尊心を保とうとします。

身の回りの『例』は?

以上が『自分よりも優れている人間』に対する人間の精神的防衛本なのですが、上記の例だけだとパッとしない方々もいらっしゃると思うので簡単な例を紹介したいと思います。

精神的時効防衛の日常例
  • 『容姿の整った人』→『どうせ性格が悪い』
  • 『性格がいいと評判の人』→『裏表があるに違いない』
  • 『超高学歴な人』→『勉強ばかりでつまらない』
  • 『高収入の人』→『お金に目のない嫌なやつ』

以上が、私たちのもの周りで生じる例の一部です。きっと皆さんの周りにもこのように考えてしまう人もいらっしゃると思いますし、きっとあなた自身もこのような思考に毒されている人間の一部だと思います。

これだけならいいのですが、『容姿』などの決して簡単には手に入れられないような分野においては、『悪い噂を立てられたり』、『悪質なじめ』に発展して行ったりします。

『どう足掻いても勝てない人間』を前にした時に

警戒する相手が『離れない場合』には『怒り』や『嫉妬』が生じる

自分の自尊心を保つための他者批判は日常の至る所で起きている日常なのですが、これらをこじらせると少し厄介なことになります。

先ほどにも紹介しました通り、私たち人間には『自尊心を保つために相手のマイナス面に目を向ける』という性質があることをお話ししましたが、『どうしても勝ち目がない』という状態に落ちいた時には『怒り』や『嫉妬』の感情が生まれてしまします。

この『怒り』や『嫉妬』が蓄積することによって『人間関係のもつれ』や『組織内の足の引っ張り合い』などが生じて人間関係全般がうまく回らなくなります。

嫌いな相手の悪いところばかりに注目するようになる

他人に対して『あの人は最低な人間だ!!』とか『人の心を持ち合わせていない!!』などと認識することにより、他人の悪い面ばかりを探してしまうようになります。

その結果、『嫌い→粗探し→やっぱり嫌い→粗探し→さらに嫌い』という負のスパイラルに陥ってしまうのです。

私たち人間には『自分が抱いた感情や思考を裏付けるための証拠』に無意識のうちに焦点を当ててしまう性質を持っており、これを確証バイアスと言います。

この確証バイアスにより、一度他人に対して抱いた印象はどんどん強化されていってしまうのです。

脅威を感じている人間と接し方

優秀な人が身を守るための『効果的な方法』とは?

常日頃から謙虚な態度で人と接する

もしあなたが、『自分は優れた人間だ』と思っているのであらばあなたも周りの人間の自尊心にとっての脅威になりえます。

自分が相手の脅威となっている時にはどうすればいいのでしょうか?

一番簡単なのは『謙虚に振る舞うこと』です。

能力がある人の多くは自分に自信がある人間です。そして、自分に自信がある人間は『自信に満ちた言動をします』しかし、あなたのことを脅威だと思っている人の目には『傲慢』、『思い上がっている』というように思うかもしれません。

このような状態を防ぐためには『謙虚な姿勢を見せて相手に敬意を払う』ことが効果的となってきます。こうすることにより、相手が自分に対して抱く脅威は軽減されることでしょう。

最後に

能ある鷹は爪を隠す

さて、今回は『人間は自分の自尊心を保つために時に他人の評価を落とすよ』という内容でお話を進めてまいりました。

要点としましては、

  • 他人が自分よりも優れている場合『他人の粗探し』をして自尊心を保つ
  • 勝てないと判断した場合『怒り』や『嫉妬』の感情が生じる
  • 他人に警戒されないために『謙虚に振る舞う』姿勢を貫く

などですね。

全ての分野で優れていたり、特定の分野に秀でていたりするとあなたを脅威だと感じた人間から何かしらの攻撃を受ける可能性があるので『常日頃から謙虚に』振る舞うように努めるといいでしょう。

『能ある鷹は爪を隠す』のです。能力があると自覚している人はぜその爪をそっと隠しておきましょう。

今回の内容は以上です。ありがとうございました。

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